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2050年の脱炭素社会へ 共創で未来を グリーンイノベーションプロジェクトがフォーラム

公開日
目標7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに
目標8:働きがいも 経済成長も
目標9:産業と技術革新の基盤をつくろう

2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロへ――。脱炭素社会に向けて世代や地域、業界の垣根を超えた「共創」の取り組みが加速しています。次世代のイノベーター育成をめざす事業「Youth Green Innovation Project」もその一つです。12日には活動の一環として研究者や学生、企業、官僚、非営利団体らを集めたフォーラムが都内で開かれました。

このプロジェクトは昨秋、始まりました。これまでの半年間、全国から選ばれた学生100人と企業の若手社員らが次世代の環境を考える現場体験を重ねました。オンライン講義やグループワークも経験しました。フォーラムは、そうした活動の集大成と位置づけて開催されました。主催したのは、Youth Green Innovation Project実行委員会(委員長:伊藤元重東大名誉教授)と一般社団法人Green innovation (代表理事/共同代表:菅原聡氏、理事/共同代表:坂野晶氏)です。

分野横断型のイノベーション 未来を描こう

東京・日比谷で開かれたフォーラムはオンラインとリアルの「ハイブリッド方式」で実施されました。冒頭、坂野さんが「2050年の未来を描きたい。今できることは何か、と考えた場合、キーワードは分野横断型のイノベーションだと思う」とあいさつしました。坂野さんは、四国の山あいにある徳島県上勝(かみかつ)町で「ごみ排出ゼロ」に取り組んでいることで知られています。

新型コロナの感染対策に配慮しつつ会場を訪れた参加者。熱心にメモをとり、質問する人も目立った

サッカーJ3のFC今治・岡田武史会長=元日本代表監督=も登壇しました。岡田さんはGreen innovationの顧問を務めています。FC今治は昨年11月、新スタジアムが着工したばかりで、建設費は40億円です。半分は金融機関からの融資でまかない、残りは地元企業の増資や今治市へのふるさと納税などで補います。岡田さんは「目に見えない資本である《共感》と《信頼》を得られたから、お金を出してくれる人がいた」と話しました。

「私利私欲のない志を」 FC今治の岡田武史氏

参加者には「最初の一歩を踏み出すこと」の重要性を説きました。「正解は見つからないかもしれないが、チャレンジしないと。立ち止まって議論しても何も変わらない。最初の一歩を踏み出せば、次の道が見えてくる」と語りました。その上で、「これから生物や人類が生きていける地球環境を残さないといけない。私利私欲のない志を持ち、日本や世界を変えるリーダーになってもらいたい」とエールを送りました。

フォーラムは「カーボンニュートラルと安定供給」「新エネルギーへの取り組み」など、幾つものセッションで構成され、専門家に学生も加わって意見交換しました。学生からは企業や官僚に対して、「カーボンニュートラルへの転換をチャンスと捉えているのか。それとも、責任感でやらなければいけないと思っているのか」といった質問も出ました。

多彩なセッション 若者と活発に意見交換

「エネルギーの地域分散」というセッションでは、地域で環境問題に取り組む人たちが意見を交わしました。自然エネルギーに特化した電力会社「自然電力」の磯野謙代表取締役は「気候変動対策やエネルギーの課題解決を早く進めるには、地域で信用力のある人と手を組むことだ」と話しました。

エネルギーの地域分散についてのセッション。学生(右)も登壇し、質疑を交わした

また、地域の課題について、長野県小布施町の林志洋・総合政策推進専門官は「目の前の問題をアイデアに変えていくグリーンイノベーター、人材が足りない」と指摘しました。一方、長崎県小浜温泉の魅力にとりつかれて移住した京大経済研究所の山東晃大研究員は「地域の脱炭素を《見える化》させることが不十分。脱炭素が進めば暮らしがどう変わるのかが地域の人はまだイメージしにくいと思う」と述べました。

ウォーターサーバーを利用する参加者。主催者は環境に配慮し、マイボトルの持参を呼びかけた

今回のフォーラムについて、学生のひとりは、「何のためにカーボンニュートラルを達成しないといけないのか。グローバルでどういうことが起きているのか。市民が議論することではないか。フォーラムはそうした場だったと思う」と感想を述べていました。

writer:橋田正城

朝日新聞マーケティング戦略本部

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